夏の終わりに時の旅人イートからメールが届いた。駅前でクラリネット奏者のドンが待っていると言うので行ってみた。ドンがクラリネットを吹き終わると、手にステンド・グラスの切符を持つ十二才の少年が現れた。
少年アキラは水晶の切符を持っている少女アイカとともに列車に乗った。
海岸公園入口駅前のパン屋でアキラは蝶の入った不思議な瓶<バタフライ・ボードの素>を手に入れ、辻村海岸でアイカはビーチ・グラスを手に入れる。花火が炸裂する夜空を潜って、列車は湘南ヶ丘に到着した。湘南ヶ丘でケーブル・カーに乗り換えて、天体観測所へ向かう。天体観測所では、量子宇宙論の専門家ストーンズ博士の協カを得て、星の花粉を採取する。湘南ヶ丘に戻り、猫のグレコの案内で楽器工場に着いた二人は、工場長のエリザベスにビーチ・グラスと星の花粉を渡し、鹿のオカリナ笛を作ってもらう。<鹿笛>と<蝶の瓶>、そしてグレコにもらった<宇宙瓶>を透明なバケツに入れて、二人はサザン・ビーチのライフ・セイバー<ユカさん>に会いに行く。ライフ・セイバーのユカさんは「記憶を取り戻して、フェリー・ボートに乗るように」と、アキラに言う。アキラとアイカの、記憶と時間を取り戻す旅は続く。
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