わたしはカナリア 2002.8.23.
カナリアが呟く たまには猫のように 尻尾を立てて 走り回りたい 爪を研いで 遊んでみたい
年老いた山猫が説教する 後ろを見ては行けない 振り向けば いつも死ぬ 自分の影は 踏んではいけない
舞い降りた白鷺が語る 私の糞を嗅いでみよ この白い塊は なんと臭いことか 私が美しいのは 腐った獣を喰らうから
暗闇で蝙蝠が独り言つ 私のように勇気があるなら 美しい毛皮を脱いで 人と違うことをやってみなさい 眼が見えなくても 空は飛べるから
外に出て 猫のように 勝手気儘に 悪戯したい 餌を貰って 昼寝したら 忘れてしまうから
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